なぜ、日本の住宅の寿命がこれほどまでに短いのでしょうか。日本の住宅の大半は、木で建てられています。これは、木造住宅自体の寿命が短いということなのでしょうか。先にもお話しましたが、日本古来の伝統工法である木で建てられた建物は、正倉院をはじめとして、実は千年以上も耐えられる構造だということは、みなさんもご存じでしょう。また多くの神社仏閣でも、数百年以上存在している建物が数多くあります。いつから、何が原因で、日本の住宅は30年さえ持たない建物になってしまったのでしょう。それは、戦後の高度経済成長期を迎え、田中角栄首相が「日本列島改造論」を掲げ、日本中の道跡整備を始めた時代にさかのぼります。それまでは、集落単位で生活基盤を作ってきましたが、道路を作ることによって、集落と集落の点は結ばれ一つの線になりました。そうして、産業や流通が盛んになったのです。産業が伸びるとその周辺には人が集まり、住む場所が必要となり、社宅や社員寮が造られました。しかし、会社側の負担があまりにも大きいことから、個人に家を持たせるために住宅ローンが作られたのです。簡単に言えば、企業側の負担が大きいため国が住宅金融公庫を作り、企業を助けたのです。
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