和風という伝統と、われわれの置かれている西洋文化に染まった現実とを、もっと素直にぶつけ、からませてみたらどうか。そういう気分が例えば和風建築には流れている。和風とこの西洋的現実との対立を、「純粋」とか「抽象」といった概念で「見事に」止揚してしまうのではなく、和風と西洋の間に成立しうる様々な折衷の形態を、もっと意識的に試してみることはできないだろうか。このような発想が、建築の基礎となっている。そして人々に支持されることの背景には、人々の認識の変化がある。
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すなわち和風(日本)と西洋の間に宙づりになった日本の現実を素直に認め、その上でその現実に対する解答を意識的に、そしてゲーム的に選びとっていこうとする態度が、人々の中に芽ばえ始めているということである。それは芽ばえたというよりは、すでにすっかり定着したと言ってもいいだろう。